二重人格のお嬢様と万能な執事

「ごめんね……もう、帰る……」

「リン!」

センは私の腕を掴んだ。

でも、私はその手を振りほどいた。

「触らないで!!」

センの顔が暗くなった。

「……ごめん……」

センはそれだけ言うと、手を降ろし、外を向いてしまった。

私はそのまま部屋を出ていった。

無表情のまま……。
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