キセキ


「よーちゃんっ♪」

「なんだ…亜希か」

「相変わらず無愛想だなぁ」

そう言って肩をバシバシ叩いてくるコイツは
幼稚園からの幼馴染みで
うちの親が離婚した事も知ってるくらいだ

いつも俺を無愛想と笑う

亜希は俺なんかと違って
明るいし、よく喋るし
アホな事ばっかりする

だけどコイツの方が大人だと感じるのは
どんな人間にもすぐに慣れて
愛嬌のある顔で全部の人と上手くやっていけるからなんだと思う

俺にはないバランス感覚

俺なんか
ただの駄々っ子でしかない
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