またキミに恋をした~もう一人のキミ~


莉子が死んでしまったことを俺はまだ信じることが出来なかった。

どうせ、全て嘘なんだ。

キス、すればこいつは息を吹き返すかもしれない。

俺はガラスの箱の外から見て、唇辺りに顔を近付けた。

……チュッ。

小さな小さなリップ音。

俺が莉子にキスしたのにも関わらず莉子は起き上がってくれない。

莉子は本当に死んでしまったんだ。

「莉子……」

俺はやっと莉子が生き返らないことがわかった。

俺は一人莉子の遺体の前で一人遅れて男泣き?いやすすり泣いていた。

さよなら、莉子。

俺はもう君に会うことはない。

出来ないんだ。

< 6 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop