またキミに恋をした~もう一人のキミ~
莉子が死んでしまったことを俺はまだ信じることが出来なかった。
どうせ、全て嘘なんだ。
キス、すればこいつは息を吹き返すかもしれない。
俺はガラスの箱の外から見て、唇辺りに顔を近付けた。
……チュッ。
小さな小さなリップ音。
俺が莉子にキスしたのにも関わらず莉子は起き上がってくれない。
莉子は本当に死んでしまったんだ。
「莉子……」
俺はやっと莉子が生き返らないことがわかった。
俺は一人莉子の遺体の前で一人遅れて男泣き?いやすすり泣いていた。
さよなら、莉子。
俺はもう君に会うことはない。
出来ないんだ。