あの子は可愛すぎる-誰にも言えないヒミツ-

まわりの目が怖くなって

泣きわめいて誰もいない場所へ逃げ込んだ

私を見ないで、と言わんばかりに


顔を両手で覆い隠してしゃがみこむ


呼吸が乱れてて、息ができない

涙が頬をつたい、とめどなく流れ地面に落ちて

地面が涙の雨でぬかるんだ


頭の中に浮かぶ、私をバカにした複数の顔

全ては歪んだ顔で私を嘲笑う


くやしくて、

くやしくて、


ぬかるんだ土に拳を打ち付けた


「ブサイク」


全員が口をそろえて言ってきた言葉を反芻し、

何度も何度も土に拳を打ち付ける。


私は誓った。


絶対に

絶対に


あいつらを見返してやると。

見上げた空は、歪んでみえていた



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