亮平のおもちゃ
その日から俺は、帰りに美樹を送った後、ラブホ街をふらふらして、いろんな奴とヤるようになった。誰かしら、亮平に似たヤり方の奴が居るって信じて。
でも、みんな違った。
男・女いろんな奴に抱かれたけど、何も変わらなかった。
「亮平…。」
俺は泣いた。
どんなにヤッても、虚しさが募るだけだった。
俺は、亮平を忘れることにした。
保健の授業はサボり、保健室には何があっても行かず、廊下では下か、美樹をみて歩く。
でも時々、亮平を思い出しちまったら、順平に慰めてもらった。
そして、俺と亮平が別れて、3ヶ月も経った。
いろんな奴とヤるようになってから、少しは時が遅く感じなくなった。
そして、
「えっと、今日、この集会で、先生が話すのは、結婚のお話です!」
集会中、新見と亮平が前へでて言った。
亮平もその後を言った。
「僕と、新見先生は、来月頃、結婚します。」
――――夢だと思った。
でも、現実だった。
すっげぇむしゃくしゃして、夏休みの間、ほぼズット順平の家に泊まって、何度も抱いてもらった。でも、むしゃくしゃは消えなかった。
だから、美樹ともいっぱいヤッた。けど、美樹に「積極的で嬉しい。美樹、激しい達也も好き。」って喜ばれただけで、むしゃくしゃは消えない。
そして、夏休みがあけた。
新見と亮平の結婚式。
無理やり、美樹に参加させられた。
俺は亮平を見なかった。
新見も見なかった。
誓いのキスのときは、胸が張り裂けそうだった。
俺は、まだ亮平の事を愛してるんだ…。とまた泣いた。
でも、みんな感動とかして泣いてたから、別に怪しまれなかった。
「ねぇ、そろそろ、美樹のこと好きになってよ。」
俺の頭を撫でながら、美樹も泣いて言った。