亮平のおもちゃ
喜
Side:Ryohei
「好き。」
頬を赤らめて、俺の愛おしいアイツはそう言う。
俺が子供の頃から好きだったアイツに、告白されるなんて思ってもみなかった。
正直嬉しいけど、素直になれないからこう言うんだ。
「子供の台詞ですねー。」
馬鹿野郎っ。
心の中で、自分を殴る…なんて事ができる訳もない。
「じゃあさ、亮平はどう思ってんの?」
「…好きですよ。」
「亮平…耳貸して。」
…???
言われるがままに、奴に耳を傾ける。
「愛してるっ。」
完全に負けだ。
まだ高校2年生のアイツに、俺は余裕がない。
「じゃあ僕は、心の底から愛してます。」