星の数だけ


「あっ、さっきの!」


弘之くんはそう言って指差した。


関わりたくないんですけど…。


恵斗が逝ってしまったあの日から私は人と関わるのが少し苦手になった。


特に男子は…。


「お前、名前何?」


「…美桜。」


「美桜ね〜。俺は、田室弘之!」


「名前聞いてないし。」


「まぁ、そう言うなって。」


「田室!早速クラスの問題児がうまれたかぁ!」


そう言ってはげじじいが入ってきた。
これが私たちの担任なんだろう。


「ちょっと、先生!俺良い子だからね!」


「うるせぇ、はやく座れぇっ!」


先生はケラケラ笑いながら言った。


早速フレンドリーになってるし。


「美桜、俺のこと弘之って呼べよ!」


いやいや、深入りするつもりないし…。


って思いながら私は外を眺めた。


窓側の席。


中学校順になってるんだ。


後ろは、圭織。


横は弘之。


何とか馴染めそうな気はするけど。


深入りしないでいよう。


こうやって私は人を避けていた。


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