星の数だけ
「美桜遊ぼうよ?」
圭織にはまだ恵斗のことは話していない。
話したらどう思われるんだろう。
怖くてはなせないよ。
「私は…」
「遊べない用事でもあるなら無理するなよ?」
弘之はニッコリ笑ってそう言った。
優しいし、一緒に話しててもいい人。
だけど、やっぱりどこかでブレーキがかかる。
自分で鎖で締め付けてるのはわかってる。
けどその鎖をほどこうとは思わない。
「美桜?」
一度だけ遊んでみよう。
合わなかったら帰ればいい。
「遊ぶ…。」
この一言は私の大きな一歩だったと思う。
「やったぁ!!」
圭織は嬉しそうにはしゃいだ。
そんなに和人が好きなの?
私も恵斗を想っていた時こんな顔をしていたのかな?
「大丈夫なのか?」
心配した顔をしながら弘之が聞いてきた。
「何が?」
「だって何か…お前って無駄に人に関わりたくないように見える。」
その通りだよ。
けどそんな事言える訳ない。
「何それ。見た目で判断しないでください(笑)」
このままでいいかなんて解らない。
どうすればいいかなんて解らない。
けど笑っていなきゃいけないのは確か。