ありがとうとさようならを 貴方に



「ごめん・・・オレ、好きな人いるし・・・」



「そっ・・・うだよね・・・・」


私はそう言い終わると、涙を拭き笑顔で


「なーんてね!
 ・・・へへっ。最初から結果はこうなるって分かってたもーん!!」


「・・・でも・・っ!」



「もう・・・何も言わないで・・・・?」



「・・・っ」


私を気遣っているのか、淋しそうな・・・哀しい顔をした




「ほらっ!好きな人、いるんでしょ??最後のチャンス!!告白しなきゃ!!」



「・・・・・・本当にごめん」


「いいよ・・・っ!!」


そう言い終わると同時に、貴方は誰かの元へと走っていった




遠くなった貴方の背中を見て呟いた






「ばいばい。そして―――・・・・“ありがとう”」











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