★6×6★

「陸駒?あのね…毎晩知らない番号から電話が来るの…『もうすぐ迎えに行くからね、そうしたらずっと一緒にいよう』って」
と陸駒に電話したのが7時過ぎだ。

「今から誰か連れて一緒に行くから」
と言ってくれたので待っている。

家の事情で一人暮らしを始めたので今はマンションに住んでいる。
実家からは5分も離れていないのでそこまで寂しくはない。

でも今は外にも出れないし電話の着信にも怯えてしまう。

7:30を過ぎた時。

バンッ!!

玄関を叩く音がした。

「り、陸駒…?」
恐る恐る玄関に行って覗き穴から外を見る。

「……!!」
あいつだ。
とうとう家にまで………


ガクガクと体が震え出す。

「麻理―?いるんだろ?でておいでよ―!俺と一緒にどこか遠くに行こうよ―!」
バンバンドアを叩く音が10分程か分からないが続いた。
いつの間にかあいつはいなくなった。



ピンポ―ン

部屋に帰ろうと思ったらインターホンが鳴った。

もしかしてまだいた……?
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