★6×6★
「あー、怖くなかった―!」
涙目で意地を張る麻理。
映画が終わって片付け終わった校舎を部室に向かって歩いている。
「嘘つけ…めちゃめちゃ泣いてたじゃんw」
「な、泣いてなんかないしっ!」
手をブンブン振って拒否する。
「まぁ良いや。面白いもの見れたしw」
「もう陸駒嫌い―!」
ポカポカ俺を叩いてくる。
この時間が永遠に続いたら良いのに…………
……でもこのままも嫌なんだ。
そろそろ決着を着けよう。
「なぁ、麻理?」
麻理の手を掴んで引き止める。
「なんですか?陸駒」
まだ拗ねてる麻理がこっちを向く。
チュ
「!!」
麻理が目を真ん丸にしている。
「俺、麻理の事好きだ」
麻理の目を真っ直ぐに見つめる。
「え………」
「また夜電話する」
麻理を置いて走り去る。