★6×6★

本当に怖かったのは………

それから8年後…
中学1年の部活での合宿の時。

バドミントン部だったあたしは長野に合宿に来ていた。

「今日は最終日なので肝試ししま―す♪♪」
先輩がハイテンションで提案した。

「その前に怖い話をしてから♪」
って事になり、持ちネタを話すことに………

もちろん部活も一緒だったから鈴将もいたわけで、1年代表で鈴将が話すことに…
はなし終えると、先輩が

「怖いとこなくね?」
と朱兵と同じリアクションをした。

「ここまでは……ここからが本題です。これは麻理も知りません」
あたしの方を見ながらはなす鈴将。

「え?」
目を丸くするあたし。

「俺が麻理の足怪我してるって泣きましたよね?あれ

たかが怪我だけで泣いたんじゃないんですよ


麻理の足の痣の形が




手形だったんです……」



「うそ――――――!!!!!!」
みんながきゃーきゃー言ってるなか一番叫んだのはあたし。

「今まで言えなかったごめん」真顔で謝る鈴将。

「嘘だろ!?」
先輩たちも言う。

まさかこんな馬鹿コンビにお化けが………

「じゃ、思い出してみろよ?その次の日お母さんに痣見せただろ?」

「うん」

「なんて言われた?」

「えーと……」
どんどん記憶が蘇り血の気がひいていく。

周りにいるみんなが固唾を飲む。

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