★6×6★
「麻理?」
麻理から返事が帰って来ない。
「どっか痛いのか!?」
そう言いながら背中を見ようとすると、すぐ横に麻理の顔。
「!!!////」
びっくりした……。
寝てんのか。
まああんだけ騒げばな…
あの話を思い出す度に麻理を守らないといけないって気持ちになる。
落とし穴に落とそうとしたのは浅かったし、虫なんていなさそうだからと思ったからなんだけどな―…
まさか本物が出るとわな…
「まぁ面白かったから良いか」暗闇に俺の笑いが響く。
「まーり!!!!れーお!!!!」
誰かが俺たちの名前を呼んでいる。
多分天体部のみんなだろう。
天体部のアイドルがいなくなったなんて大問題だもんな。
当の本人は爆睡だけどw
利駒とか隼人とか朱兵とか、血相変えて探してんだろうな―。
俺殴られるかも。
ま、麻理の事女として好きじゃねーしw。
幼なじみとして、親友としては一番好きだけど。
そんな事言うとみんなに誤解されるから言わないけど。
「みんな―!!いたぞ―!」
朱兵と優斗が叫んでいる。
あ……朱兵の目が怖い………
「大丈夫か!?あ――!麻理がぐったりしてる─!」
騒ぎ出した朱兵。
「馬鹿か。寝てんだよ」
べしっと朱兵の頭を叩く。
「なんだ―」
後ろで隼人、利駒が安心した顔になった。
「俺疲れたから麻理やるよ。こいつ重い」
そう言って麻理を朱兵の背中に乗せた。
「えっ?いやいや!!これの何処が重い!?おいっ!鈴将!!!」
めちゃくちゃ焦っている。
面白い……
後ろで隼人と利駒が悔しそうな顔をしているのも面白い。
「利駒。残念だな麻理と組めなくて」
みんなより少し後ろを2人で歩きながらはなす。
「千夏うるさかった………」
げんなりしてる利駒。
「俺マジでお前等に殺される覚悟で帰ったから」
笑ってだけどこれは本当。