★6×6★

「ねー鈴将?」
隣で線香花火をしてる麻理が呟いた。

「なに?」
俺は、優斗との勝負に真剣になっていたので麻理の方を見ずに聞き返した。

「天体部って1人でも抜けたら駄目だよね?」

「うーん。そーだな」

「だよね。あたしみんなの事大好きだもん」

「そっか」

「うん。あたし天体部に入ってみんなに出会えてよかった」
そのまま麻理は何処かへ行ってしまった。

そこまで気にしていなかったので追いかけたりもしなかった。

でもあの時は気づかなかった。
麻理が苦しんでいたことを。
麻理が悩んでいたことを。
麻理が泣きそうだったことを。
幼なじみ失格だ。
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