桜鬼【完】 続編気まぐれ更新中
「…羽琉…おかえりなさい」


「…羽琉…よく帰った」


「親父ぃ…お袋ぉ…」


きったない鼻水垂らして


涙なんて豪雨のように流れて


ぐちゃぐちゃな顔の羽琉なのに


なんだか輝いて見えたのは


きっと気のせいじゃない筈


お母さんなんて泣いてて


お父さんの瞳も少し赤くて


こんなとこ、みんなに見せれない


「…お父さん…部屋行こう?こんなとこ見せちゃ、組の士気が下がっちゃうから」


こんな時に冷静な自分に少し嫌気がさしたけど


その気持ちには蓋をした










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