桜鬼【完】 続編気まぐれ更新中
…?


雨で視界がぼやけてよく見えないけど…前方に誰かいる…?


その人はしゃがみこんでるようだった


だんだんと近づくにつれて、雨のにおいに混じって血のにおいがしだした


「…誰だ」


そいつは、警戒心を露わにして、こちらに冷たく言い放った


「…そこに居たら、濡れるわよ」


そう言って、とりあえず傘の中に入れてあげた


雨のせいもあって暗く、よく見えないが男、だろう


中学校の制服を着たままみたいだ


「…誰だって言ってんだよ」


「人に名前を聞く前に自分の名前を名乗ったら?最低限の常識でしょう」


するとその男はチッと舌打ちをして


「…三和 叶也」


そう、名乗った













< 272 / 438 >

この作品をシェア

pagetop