ちよこれいと!


「ん?」

「どうしたの?まさとくん。」

安部さんに声をかけられ、体を向きなおす。

今、翔の声が聞こえたような……
けど、具合悪いしここまで届くような声はだせないかっ!
気のせいだな♪


一応、インタビュー中なので安部さんの質問に集中した。

「じゃあ、まさとくん。質問の続きなんだけど……付き合ったことある?」


……
えぇ!
何で、そんなこと!

顔にでていたのか安部さんが焦ったように


「雑誌に載せるのよ。基本的、男性アイドルや俳優を載せるから、女の子が読むことが多いの。」

うんうん、と頷く。

「それで、女の子は恋ばなが好きでしょ?けど、男の子には聞きにくいじゃない?だから、わたしたちが調べてのせてあげるのよっ!まあ、男の子には分からないわよね。ごめんなさい。」


今度は、ぶんぶんと首を横に振る。

「わかりますよ!うち……俺も付き合ったことはないけど、好きな子ならいましたから!」


「あら!そうなの?もっと聞かせて!」

いきなり安部さんの顔が変わり、目がキラキラと輝いている。

言わなきゃよかった……。
トホホ。と肩を落とし、安部さんの質問攻撃に付き合うはめになった。



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