ちよこれいと!


「君は有名人になる。しかも、男として……男になったことは誰にも言わないでほしいんだ。そっから知れわたると、めんどうだからね。」



「裕也はそんなことしません!」

思わず裕也の名前を出してしまった。
けれど、裕也は言わないでって言ったことをみんなには言わない人だ。
うちは、裕也を信じてる。

その頃、電話の向こうでは……


「裕也?……」

裕也ってあの裕也か……?
いや、そんな偶然ありえないはずだ。


「隼人!お前なら知ってんだろ!美里の彼氏見たことあるか?」


部屋には俺と隼人しかいない。
隼人は、ソファーで寝てたみたいでダルそうに口を開いた。


「みさとぉ?あぁ…まさとね。知ってますよ。裕也っす。」


「裕也って!あいつか?」


「そうっすよ。びっくりしましたよー。俺のイベント中カップルで来てやがった。」


「そうか。ありがとう……」



なんでだ。
予想外の展開だ。
一刻も早く別れさせなければ!

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