ちよこれいと!
「学校つまんないから、ぬけだしてきた!」
「まじかよ」
おいおい、と裕也は呆れてるようす。
けど、やっぱり好きなんだ。
うちにとってすごく大事な人だから…
「じゃあ、これからデートでもする――」
裕也の言葉を遮ったのは、裕也のけいたいだった。
「ちょ、わりぃ」
そう言って、裕也はなにか、楽しそうに話してる。
時折、こちらのほうをチラッと見てくる。そのたびに、私は笑顔を絶やさない。
この人だけには、嫌われたくはない。
ようやく裕也は、電話を切りこっちへ近づいてくる。
「遊園地でも行くか。」
「本当?」
一気にうれしいという、気持ちが溢れだした。顔にまるっきり出ている。
「今だけだしな。構ってやれるの。俺も、高3だし」
裕也は、うちの一個上だから今は高3。とても、背が高くさわやかなイメージ。高校は別々だけど、もてるっていう噂はこっちにも流れてきてる。