ちよこれいと!

バスで30分乗って行った、遊園地は今大人気でキャラクターの『ラビッツ』っていううさぎのマスコットが、雑誌にも多く掲載されている。

夏休み中っていうのも、あって遊園地はとても混んでいた。

「あっちい…人が、多いと気温も高くなるな。」

「そうだね。」

「美里ー。何乗る?やっぱ、絶叫系は制覇しないとな!」

「えぇー!絶叫系?やだよ。あっ!あれがいい!コーヒーカップ!」

実は、絶叫系ってめっちゃ苦手なんだよね。
なんで、あんな寿命を縮めるようなことするんだか。

「しょーがねえなぁ。コーヒーカップいくか。」

裕也はいつも優しい。
私に合わせてくれてるんだ。
けど、たまにはうちも裕也にあわせないとッ!

「ゆ、裕也!」

「ん?」

進んでた足を、止めてこっちに振り替えってくれる。

「今日は、絶叫系行こう!」

「へ?お前、絶叫系苦手だろ?さっきのは冗談だって。」

「大丈夫。うち、裕也ともっと一緒に楽しみたい!」

「美里…」

裕也はしばらく、うちの顔をじっと見てきた。
え?なに?なんか、ついてる?もしかして、さっき学校で内緒に食ったお菓子か?
そうなのか?

「美里…。俺、やっぱ好きだわ///」


「へ?ど、どうしたの?」

「美里、いきなりごめんな。でも、ずっと俺の傍にいてくれ。」

裕也はちょっと照れながら言う。だから、うちはこう答えた。
「当たり前。」

ちょっと笑いながら。
それでも、ちょっと幸せを感じながら。
うちって、今世界一幸せかもって…

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