ちよこれいと!


「ねぇ…あの人」

「えー?背がでっかい人よりも帽子の子のほうが…」


なんだか、やけにじろじろ見られる。

特に女の子に。


うちは隣の人に目をむけ、こっそり言った。


「竹内さん!あなたかっこいいんだから帽子くらい被ってください!視線がいたいです!」

すると、呆れたような顔をして

「帽子はチクチクするから嫌い。それに、君もイケてると思うけど?」

そんなことを話していると、二人の女の人が近づいてきた。

「ねぇ、あたしたちと遊ぼ♪お兄さんいいでしょ?」


竹内さんにすりよっている。

すると、もう1人の女の人がうちに手を伸ばしてきた。

「こっちの子もかわいくない?ねぇ、顔を見せて?」


女の人がうちの帽子に手をかけた瞬間、何かに遮られた。


< 69 / 168 >

この作品をシェア

pagetop