七つの星の落し物
「はい。 これ、持ってね。
落し物は、乗り物の中の白い大きな袋に入ってるから。」
「え? あ、乗り物? 何? え? えぇ――?!」」
リゲルは思わず手に取った丸い盤を見ながらあたふたしている。
「じゃ、そこの天球儀に手をかざしてみて。」
「ぼ、僕まだ、行くなんて言ってませんよ!!」
「取り合えず、手、かざしてみよう。
取り合えず・・・ね。」
リゲルは、「落し物盤」を胸に抱えると、しぶしぶ天球儀に近付いた。
すると、それを察したかのように、天球儀はほのかに内側から輝きだした。
リゲルは、その光りに誘われるかのように、そろそろと、その手を伸ばしていた。
「う、うわぁぁぁぁ――――!!!」
リゲルの体はみるみる天球儀の中に吸い込まれていった。