七つの星の落し物
Ⅲ. 流線型の宇宙船
ポフッ!

次の瞬間、リゲルは丸い手のひらのような椅子にすっぽりと収まっていた。

目の前には大きなフロントガラスがあり、その向こうには金色の小石をばらまいたように、無数の星々がきらめいている。


「うゎぁぁぁぁ!!」
「あぁぁぁぁぁ。 来ちゃったゎ。」

リゲルが感嘆の声を上げると同時にもう一つの声が かぶった。


「え?!」


リゲルが驚いて隣を見ると、そこにはフェネック狐のような耳の大きな生き物がリゲルと同じ丸い椅子にちょこんと腰掛けていた。

くりくりの丸い瞳はちょっと怒っているようにも思える。


「あ、あの・・・君は・・・?」


「彼から聞かなかった?
アシスタントよ。
まったく・・・よりによって、こんな大事な時に足をくじくなんて呆れるわ!!」
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