七つの星の落し物
Ⅸ. 枯れた星『クルサ』
「赤い星だ・・・」
フロントガラスの前には、大きい赤銅色の星が浮かんでいた。
星の周りには、赤色の煙のようなモノがグルグルと渦巻いている。
「エリダヌス座の、クルサよ。」
「ここは、このゴーグルをしていってね。 それから、この靴を履いて。」
アルは、いつものヘッドフォンのほかに特殊ガラスのはめられたゴーグルと、足の裏に平らな板のようなものが付いた靴を手渡した。
「変わった靴だね。」
「行ってみれば、これの意味が分かるわ。」
「?・・・分かった。」
リゲルは首を傾げながらうなずく。
「気をつけてね。」
アルは、いつものようにレバーを引いた。
シャラ―――ン!