七つの星の落し物
そこは巨大な塔の中のようだった。
赤い砂は上の方に向かってらせん状に吹き上がっていく。
(どうやらここは、台風の目みたいなとこらしいな…。)
その円形の広い地面の真ん中には、上の方へ伸びていく太いらせん階段のようなモノがある。
(上に何かあるのかな…?)
リゲルは靴を脱ぎ、階段へ近付いていく。
(どこまであるんだろう。)
見上げれば、頭の遙か上方には丸く切り取られたような小さな青空が見え、階段はそこへ向かってどこまでも続いている。
(ん?)
よく見るとその階段の段差は、ゴツゴツとした大きなコブのようにも見える。
(木の節みたいだな…。
これは、階段じゃなくて…木…なのかな…?
でも、なんでこんな所に木が…?)
リゲルは上へ向かって登って行く。
(ハァ、ハァ…
結構キツいな…。)