七つの星の落し物
Ⅹ. 機械の星『ミラ』
フロントガラスの前には、灰色の濃淡のカケラをツギハギしたようなごつごつした星が浮かんでいる。
「あれ・・・大きさが・・・」
その星は、大きくなったり小さくなったりしているように見える。
「大きさが変わっているんじゃなくて、距離が変わっているの。 クジラ座のミラは、常に動き続ける星なのよ。」
「じゃ、また見えなくなっちゃうこともあるわけだ。
急がなくちゃ!!」
「そうね。 はい、ヘッドフォン」
アルは少し心配そうな顔でリゲルを見たあと、急いでレバーを倒した。
「頑張ってね!」
シャラ―――ン!