七つの星の落し物
男は嬉しそうに目を細める。


「そうだよ。
よく分かったね。」


「えと・・・、父の部屋にあるんです。
もっと、小さいのだけど・・・。」

リゲルは目を大きく開けながら、繁々とそれを眺めている。

そして、指をちょっと近付けてみる。

すると、天球儀は指を近付けた所だけ、ふわりと蒼白く光った。

「わわっ・・・!」
 
リゲルは急いで手を引っ込める。


「あはは。 大丈夫だよ。
ところで君は、星、好きかい?」

男は顔を傾け、丸眼鏡の奥からリゲルに尋ねた。


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