【COLORS②】スイカに恋したい
「海、裏口から帰らない?」

登校時に感じた視線……。気にしないようにはしていても、忘れたわけではない。
私は靴を履くと海に言った。

さっきたまたまゴミ捨て行く途中に見つけた。
確か玄関出て左に行って体育館の裏を通った先だっけ?



「まだ気にしてるの?」

「まぁ……念には念をよ」

私はぴょんと入口の階段を蹴って飛び降りた。



家に着くまでは気は抜けない。
その信念による上の行動だ。








「やめて下さい!」

突然聞こえた女性の声、空耳かと思った。

「いいだろ、へるもんじゃないし、俺たちに付き合ってくれてもよぅ」

私たちの行く先で、道を塞ぐように男三人と女性一人が言い争っている。

話の流れから言って、女性が無理矢理に男たちに絡まれて迷惑している……らしい。

「なつ、どうする?」

「もちろん、助ける!」

弱い者いじめをするヤツは大嫌いだ。
だからこそ見過ごすわけにはいかない!!
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