【COLORS②】スイカに恋したい
「断ってやる!」
チャイムが邪魔をして断れなかった朝に始まり、今日は言うまでもなく散々な一日だった。
あの校内新聞のせいで、密かに私の『ファンクラブ』まで出来上がってしまったらしい。しかも会員は全員、女子。
廊下を歩けば『きゃ〜きゃ〜』言われる始末。手紙もよくよく見てみれば、ラブレターに近いものがある。しかも差出人は女子率100%
これじゃ、中学の時と変わらないではないかっ!私は『男』ではない『女』なんだぁ〜っ!
このままでいいハズはない!元はと言えば早乙女先輩がいけないのよ!絶対に断る断ってやる!これ以上、『男』扱いされてなるものか!!
「そろそろ部室行かないとだな、なつ」
「絶対絶対断ってやるんだ!」
昨日、少しでも協力してやろうかと思ってしまった自分がバカバカしくて仕方ない。
「……それは無理だと思うよ」
ほら、これを見てみろと言わんばかりに、海はあの新聞の縮小コピーを私に渡してきた。
「こんなものまで出回っていたのか……」
「ここ読んでみ」
指を示された場所には、
『彼女は七月二十日、二十一日の演劇部の都大会に出演する予定となっており……』
と記されていた。
「何よこれ、私まだやるなんて一言も言ってないのに!」
「つーわけだからさ、もう逃げられないんだよ。お前は特にな」
今の私の状況を口で説明すると、頭を太い棒でがつんと殴られたようなそんな感覚だ。
チャイムが邪魔をして断れなかった朝に始まり、今日は言うまでもなく散々な一日だった。
あの校内新聞のせいで、密かに私の『ファンクラブ』まで出来上がってしまったらしい。しかも会員は全員、女子。
廊下を歩けば『きゃ〜きゃ〜』言われる始末。手紙もよくよく見てみれば、ラブレターに近いものがある。しかも差出人は女子率100%
これじゃ、中学の時と変わらないではないかっ!私は『男』ではない『女』なんだぁ〜っ!
このままでいいハズはない!元はと言えば早乙女先輩がいけないのよ!絶対に断る断ってやる!これ以上、『男』扱いされてなるものか!!
「そろそろ部室行かないとだな、なつ」
「絶対絶対断ってやるんだ!」
昨日、少しでも協力してやろうかと思ってしまった自分がバカバカしくて仕方ない。
「……それは無理だと思うよ」
ほら、これを見てみろと言わんばかりに、海はあの新聞の縮小コピーを私に渡してきた。
「こんなものまで出回っていたのか……」
「ここ読んでみ」
指を示された場所には、
『彼女は七月二十日、二十一日の演劇部の都大会に出演する予定となっており……』
と記されていた。
「何よこれ、私まだやるなんて一言も言ってないのに!」
「つーわけだからさ、もう逃げられないんだよ。お前は特にな」
今の私の状況を口で説明すると、頭を太い棒でがつんと殴られたようなそんな感覚だ。