【COLORS②】スイカに恋したい
「風が気持ちいい〜」
電車から降りると、私はぐっと両手を上げて伸びをした。
優しく吹いてくるそよ風は、どことなく潮の香りがする。
私の名前は涼風なつ(すずかぜなつ)、明日から高校生になる十五歳!
「久しぶりだなぁ」
十年ぶりに降り立つこの街は懐かしさと同時に、これから始まる新生活に心を踊らせるものを私に感じさせてくれた。
というのも実家からでは高校まで電車で片道二時間。貴重な青春時代を有意義に過ごすため、私は母の妹である渚(なぎさ)おばさんの家にお世話になることになった。
因みにおばさんの家からは高校まで徒歩で十分というかなりおいしい好立地なのだ。
小さい頃はよく遊びに来ていたのに、私が小学生になってからはめっきりご無沙汰になっていた。
そ〜いや、おばさんの家に私と同じ年の子がいたっけ?
名前は確か──、
『海』(うみ)ちゃんという女の子。
すごくかわいかったという記憶だけが今でも脳裏に焼き付いてる。
あれから十年──、
あの頃よりずっとキレイになっているんだろうなぁ。
電車から降りると、私はぐっと両手を上げて伸びをした。
優しく吹いてくるそよ風は、どことなく潮の香りがする。
私の名前は涼風なつ(すずかぜなつ)、明日から高校生になる十五歳!
「久しぶりだなぁ」
十年ぶりに降り立つこの街は懐かしさと同時に、これから始まる新生活に心を踊らせるものを私に感じさせてくれた。
というのも実家からでは高校まで電車で片道二時間。貴重な青春時代を有意義に過ごすため、私は母の妹である渚(なぎさ)おばさんの家にお世話になることになった。
因みにおばさんの家からは高校まで徒歩で十分というかなりおいしい好立地なのだ。
小さい頃はよく遊びに来ていたのに、私が小学生になってからはめっきりご無沙汰になっていた。
そ〜いや、おばさんの家に私と同じ年の子がいたっけ?
名前は確か──、
『海』(うみ)ちゃんという女の子。
すごくかわいかったという記憶だけが今でも脳裏に焼き付いてる。
あれから十年──、
あの頃よりずっとキレイになっているんだろうなぁ。