【COLORS②】スイカに恋したい
「あの──」
こんな道の真ん中で立ち止まって決意を述べていりゃ、通行の妨げになっていることは百も承知である。
背後から声が聞こえたが、どうせ「邪魔」って言いたいんでしょ。
邪魔と言われる前に謝ってしまおう!
「ごめんなさい!」
……これでばっちり。
「なんで謝るの?」
えっ?!
私は下げた頭をゆっくりと上げた。
「……」
キレイな女性だった。
「もしかしてなっちゃん?」
自分の名前が呼ばれたことについ反応してしまった。
頭の中で一生懸命、人物検索を始めたが一致するものはいない。
「えっと──どなたでしたっけ?」
こういう時は素直に聞いた方がいいんだ。
「俺だよ、海」
俺!?
「……海ちゃんって女の子のハズじゃ」
頼りない昔の記憶をたどってみても間違いはない。それだけは確信できる。
「イヤだなぁ、僕は男だって!今もよく女性に間違えられるけどね」
お・と・こ……
あの海ちゃんが……
ガクッ
私は全身の力が抜けると同時に、大きな音を立て何かが崩れていくのを感じていた。
こんな道の真ん中で立ち止まって決意を述べていりゃ、通行の妨げになっていることは百も承知である。
背後から声が聞こえたが、どうせ「邪魔」って言いたいんでしょ。
邪魔と言われる前に謝ってしまおう!
「ごめんなさい!」
……これでばっちり。
「なんで謝るの?」
えっ?!
私は下げた頭をゆっくりと上げた。
「……」
キレイな女性だった。
「もしかしてなっちゃん?」
自分の名前が呼ばれたことについ反応してしまった。
頭の中で一生懸命、人物検索を始めたが一致するものはいない。
「えっと──どなたでしたっけ?」
こういう時は素直に聞いた方がいいんだ。
「俺だよ、海」
俺!?
「……海ちゃんって女の子のハズじゃ」
頼りない昔の記憶をたどってみても間違いはない。それだけは確信できる。
「イヤだなぁ、僕は男だって!今もよく女性に間違えられるけどね」
お・と・こ……
あの海ちゃんが……
ガクッ
私は全身の力が抜けると同時に、大きな音を立て何かが崩れていくのを感じていた。