恋…焦がれて…。
学校までは歩きだった
外は桜の花が満開だった
天気も良く、空は青くとても澄んでおり
桜がより一層綺麗に見えた
今の柚子には何もかもが眩しく綺麗に見えて仕方がなかった
歩く足も勝手に早くなっていた
「柚子!そんなに急がなくたって間に合うんだからね」
「わかってるよぉ…。でもねぇ、体が勝手に動いちゃうんだもん」
「どんなとこかなぁ?どんな人がいるんだろぅ?…何が待っててもきっと楽しいはず!!」
柚子の体は止まらなかった笑顔でいっぱいだった
家から中学校は割りと近く、15分ほどだった
しかし今日は柚子のペースが早すぎて10分弱で着いていた。
校門の前に立つ柚子
―第六十回明陽中学校入学式―
大きな看板に書かれていた
太陽の光が差し込んでいて光って見えた