恋…焦がれて…。
−第五章− 〜恋人〜
柚子はまた練習に励む毎日だった
きつい練習もつらくはなかった
悠斗の存在のおかげだった
悠斗を想うと力がわいて出てきた
柚子の調子はまた戻ってきていた
―数日がたった…―
柚子は相変わらず練習に励んでいた…
…がいつもよりは身が入っていないようだった…
時折、上の空だった…
練習中柚子は隣のコートにばかり目がいって仕方なかった…
気がつくと悠斗を目で追いかけてしまっていた…
休憩中はおろか練習中までも
だがそんな自分に柚子は全く気付いてなかった…
ミスも多くなった…
だが全然悔しくなかった…
体と心が別々になっているようだった…
バスケはしているものの頭の中は違うことで一杯だった…
バスケをしに来ているのか、悠斗に会いに来ているのからわからないような状態になっていた……