君と手を繋いで
悪魔との契約
私こと芹沢蜜柑(せりざわみかん)は、
私の運命が大きく変わった日の当日、つまり、今日。
いつものように授業中に居眠りをしてしまい、担任の宮林先生に残るように言われていたが、
それを無視して、友達の香と帰ろうとしていた。
そのせいで私の運命が大きく変わるなんて知りもせずに――。
「かーおりちゃーん♪
かっえりましょ♪♪」
鞄を持ちながらぴょんぴょんと跳びはねる私。それを見て、はーっと溜息を付くのは、友達の紺野香(こんのかおり)。
身長はすらっと高く、小柄で、目は大きくぱっちりとした二重、髪は綺麗な漆黒の黒髪を鎖骨らへんまで伸ばし、くるっと軽めに巻かれている。
まさに日本女性の憧れと呼べるほど美麗である。
「いいけど…あんた宮っちに残れって言われてなかったっけ?」
「今日はめんどくさいからもう帰るー。」
「そんなこと言って…
知らないよ。宮っちに聞かれてても。」
香がそう言って教科書を鞄にしまった。
その時だった。
「そんないくらなんでも、
そんな偶然ここに居るわけ「芹沢!!」」
げっ……;;