SMOKE&CANDY《短》

地味な私と派手な來貴。

どこからどう見てもアンバランスだ。

そしてそんな私だからこそ、彼女達の中になぜあんな女と來貴がいつも一緒にいるのか、という疑問がうまれる。

例えば私が來貴にお似合いの派手な女の子ならば、そんな事は言われなくなるのだろうけれど。

今のところ自分を着飾る予定は全くない。


「それで? 頼夢はなんて言ったの?」

「いつも通り。気が合うからって言っといたよ」


気が合う、と言ってもそれは映画や食べ物の好みが合う、という意味ではなくて。

むしろそれらの好みは外見と同じく、正反対と言ってもいいくらいに違う。


だけどなぜかここだけは絶対に譲れない、というところでとにかく気が合うのだ。

そんな私達だからこそ、三年間も友人関係を続けてこれたのだろう。
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