小さな殺人鬼
「分かった。でも、気をつけろよ」

零都と別れて、飛鳥は美香の元へと向かった。

音が消え、ただならぬ雰囲気を醸し出す。

「…美香ちゃん」

前みたいに、背中を向ける美香。
しかし、次の瞬間飛鳥は固まった。

岩から飛び降りた美香に、両足がある。
両手も。

「…!美香ちゃん、その手足は?」

美香が指差した方向には、女の子死体。

「ひっ…」

でも、前から気になっていたことがある。

両目に包帯を巻いている美香は、なぜ飛鳥や零都、劉斗や女の子が見えるのだろう。
そういえば、美香は目を奪っていない。

「美香ちゃん、目は…見えるの?」

美香は、ビクッと反応した。

「…いらないの」

美香の言葉に、飛鳥は固まった。
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