小さな殺人鬼
「ねぇ、飛鳥。屋上に来てもらえる?」
零都に言われて、飛鳥はゆっくりついていった。
「…何ですか?」
朝日が、山からゆっくりと顔を出す。
日の出の時間だ。
「…分からない?」
零都の言葉に、飛鳥は首を傾げた。
分からない?と聞かれても、何が…。
「俺、飛鳥が好き」
まわりの音が、一瞬消えた。
飛鳥は、状況を把握していない。
「ずっと、ずっと。飛鳥が入って来た日から。まぁ、飛鳥には嫌われていたっぽいけどね…」
確かに。
面接の日、歳も変わらなさそうな彼に、開口一番
「そんなアホ面して突っ立ってないで、中に入ったらどうですか?お嬢さん」
と言われたのだから。
「アハハハ…だって、面接の日の印象が…」
それに、仕事中だって意地悪ばかり言ってきたし。
名前は“日野飛鳥”ってフルネームで呼び捨てだし。
と、思ったけど言わなかった。
零都に言われて、飛鳥はゆっくりついていった。
「…何ですか?」
朝日が、山からゆっくりと顔を出す。
日の出の時間だ。
「…分からない?」
零都の言葉に、飛鳥は首を傾げた。
分からない?と聞かれても、何が…。
「俺、飛鳥が好き」
まわりの音が、一瞬消えた。
飛鳥は、状況を把握していない。
「ずっと、ずっと。飛鳥が入って来た日から。まぁ、飛鳥には嫌われていたっぽいけどね…」
確かに。
面接の日、歳も変わらなさそうな彼に、開口一番
「そんなアホ面して突っ立ってないで、中に入ったらどうですか?お嬢さん」
と言われたのだから。
「アハハハ…だって、面接の日の印象が…」
それに、仕事中だって意地悪ばかり言ってきたし。
名前は“日野飛鳥”ってフルネームで呼び捨てだし。
と、思ったけど言わなかった。