小さな殺人鬼
そう言った時、勢いよく零都が飛鳥を振り返って抱き締めた。

「…大好きだ!」

「私も」

その場で二人は、何度も何度もキスをした。

「お兄ちゃん」

いきなりの声に、二人はガバッと離れた。

「劉斗…。何でここに?」

「あ、美香ちゃんも」

美香と劉斗は、顔を見合わせてニコッと笑った。

「僕たち、付き合うことになったんだ!」
「お姉ちゃんたちと一緒だね」

飛鳥と零都も顔を見合わせる。

「おめでとう!劉斗」

「お兄ちゃんこそ」

零都と劉斗の二人は、じゃれあっている。

「美香ちゃん、おめでとう」

「うん」

「あれ?」

飛鳥は、ふと気がついた。
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