小さな殺人鬼
飛鳥は、零都の横を通り過ぎようとした。

「僕も連れて行って頂けますか?確かめなければいけないことは、あなたがやればいい。僕は、知りたいことがあるんです」

零都は、爽やかな笑顔を見せた。

「…断っても無駄でしょうから、いいですよ」

飛鳥は、零都に微笑んだ。

「ありがとうございます。僕は、飛鳥さんがそう言ってくれると信じていました」

先ほどは、「日野飛鳥」と呼んだのに、と飛鳥は思ったが無理に笑顔を作った。

「じゃあ、行きましょう。乗ってください、神田さん」

黒い車のドアを開ける。

「どーも」

彼はニコッと笑って車に乗り込んだ。
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