歪んだお姫様の御伽噺
サンドリヨンが行くと、白うさぎが話しかけてきた。
「まったくアリスは…
また人魚姫のようにするつもりかい?」
「まさか…
今度こそ…二人に狂ってもらうわ
人魚姫は失敗よ」
「シッシッシ…
よく言うよね~」
「!!…
チェシャ…猫…」
「よぅ…白うさぎ
そっちはアリスかい?
久しぶりだなぁ…」
「猫…笑ってる
それに、私はこんな猫に会ったことない」
「ひどいなぁ
昔はよくナゾナゾだして遊んでたのに」
「私は貴方と初対面よ」
「どうかなぁ」
「チェシャ猫!!いい加減にしろ!!」
「…チェシャ猫っていうのね。
貴方、シンデレラのお伽話には出てこないわよね
。
他の童話には干渉してはいけない決まりじゃなくて?」
「シッシッシ…
お堅いなぁアリスは
じゃあアリスもそうじゃないのかい?」
「え?」
「チェシャ猫、マジで怒るぞ」
「悪い悪い…
じゃあな、アリス
また今度会おう」
そう言うと猫は煙のように消えていった。
「…なんだったの?
なんか私…あの猫と知り合いだった気がする」
「…気のせいだよ、アリス」