歪んだお姫様の御伽噺
▽サンドリヨン
「まだ、起きてたの?」
「ん?ああ。まだ眠れなくて」
「フフ…緊張かしら?」
「そうだね…それもあるかな」
「ねえ、」
「なに?」
「好き」
「僕も」
「誰にも、渡したくない」
「僕も君を誰にも渡したくない」
「本当に?」
「勿論」
「じゃあ、ちょっと一緒に来て?」
「いいよ」
そして二人は部屋を出て、階段を使い下におりていった。
そして地下牢についた。
「このお城の地下は牢屋になっていることは知ってた」
「…それで、地下牢に来てどうするの?」
「クスッ…知りたい?ねえ、知りたいの?知りたいんでしょ?クスクス…
きゃはははっ
そんなのお楽しみに決まってるじゃないの!!」
「早く入ってよ!!」
サンドリヨンはそう言って、彼を牢屋に押し込んだ。
そして、その後に自分も牢屋に入り錠に鍵をかけた。
「…君はなにを考えているんだい?」
「クスクス…お た の し み!!」
そしてサンドリヨンは、その鍵を牢の外に放り投げた。
チャリーン
無機質な音を立てて牢屋の向こう側に落ちた鍵。
王子様は彼女に向かってこう言った。
「君は何をしているんだ!!ここから出られなくなったじゃないか!!」
「問題ないわ。だって、私は貴方を誰にも渡したくない
貴方も私を誰にも渡したくない
だからよ」
「意味がわからない!!」
「クスクス…ここにいれば誰も来ない…
ねえ、いつまでも一緒よ?ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと」