ブルーストーンは永遠に
「えっ いいの? ありがとう」
普段なら返事もろくにできないぼくが、頬の辺りをほころばせて言った。
両手で受け取ったぼくは手に取ってそれを天空にかざした。
石はちょうど真上に上がっている太陽に呼応するかのようにまばゆい光を散らした。
二人は思わず目を細めながら「うわぁ」と歓声を上げた。
夢はそこで終わった。でも、まだ続きがあるのだとぼくのインスピレーションが言っていた。
朝陽が窓際にあるぼくの机元まで射し込んでいた。
這い出して起きるいつもの朝とは違って、まぶたは羽毛ように軽かった。
布団を押しのけ机の引き出しに手を伸ばし青い石を取り出した。
陽に透かしてみると、石は衰えを見せず、夢の中のように輝きを持っていた。
「早く食べなさい。絵理はもう食べて学校行ったわよ。お母さんもう行くから」
唐突な母親の呼び声にぼくは元の机の引き出しを押し戻した。
階下に下りると朝食ができていた。
もうすぐパートに行く為に忙そうに支度していた。
ぼくは変声期にさしかかった声で、思春期らしく気のない返事をした。
テーブルチェアに座った。あたりまえのように今日も父はいなかった。
父の仕事は朝が早く、そして夜は遅い。
証券会社の仕事らしいけど、ぼくの就寝時刻には帰ってこないので恐らく毎晩午前様ぐらいになっているのだと思う。
久々に声を聞いたと思ったら、真夜中に階下から聞こえてくる夫婦喧嘩の声だけだった。近頃、両親はよく喧嘩をする。
いかにも急かされて作ったような半熟の目玉焼きに、味付けのりが置いてある味気ない食卓の椅子に座った。
「じゃ、行ってくるからね。ちゃんと鍵閉めていくのよ」
ぼくは返答を流して「今日は何時頃に帰ってくるの?」と声を掛けた。
「わからないわね。八時頃には帰れると思うんだけど」
言い終えるのとドアはカチャンと閉まった。
朝というのに加えて、一人で食べる朝食は喉がとうせんぼするように食物を通さなくて、加えて食欲もない。しょうがなく、おかずだけをつついたあと戸締りをして家を出た。
普段なら返事もろくにできないぼくが、頬の辺りをほころばせて言った。
両手で受け取ったぼくは手に取ってそれを天空にかざした。
石はちょうど真上に上がっている太陽に呼応するかのようにまばゆい光を散らした。
二人は思わず目を細めながら「うわぁ」と歓声を上げた。
夢はそこで終わった。でも、まだ続きがあるのだとぼくのインスピレーションが言っていた。
朝陽が窓際にあるぼくの机元まで射し込んでいた。
這い出して起きるいつもの朝とは違って、まぶたは羽毛ように軽かった。
布団を押しのけ机の引き出しに手を伸ばし青い石を取り出した。
陽に透かしてみると、石は衰えを見せず、夢の中のように輝きを持っていた。
「早く食べなさい。絵理はもう食べて学校行ったわよ。お母さんもう行くから」
唐突な母親の呼び声にぼくは元の机の引き出しを押し戻した。
階下に下りると朝食ができていた。
もうすぐパートに行く為に忙そうに支度していた。
ぼくは変声期にさしかかった声で、思春期らしく気のない返事をした。
テーブルチェアに座った。あたりまえのように今日も父はいなかった。
父の仕事は朝が早く、そして夜は遅い。
証券会社の仕事らしいけど、ぼくの就寝時刻には帰ってこないので恐らく毎晩午前様ぐらいになっているのだと思う。
久々に声を聞いたと思ったら、真夜中に階下から聞こえてくる夫婦喧嘩の声だけだった。近頃、両親はよく喧嘩をする。
いかにも急かされて作ったような半熟の目玉焼きに、味付けのりが置いてある味気ない食卓の椅子に座った。
「じゃ、行ってくるからね。ちゃんと鍵閉めていくのよ」
ぼくは返答を流して「今日は何時頃に帰ってくるの?」と声を掛けた。
「わからないわね。八時頃には帰れると思うんだけど」
言い終えるのとドアはカチャンと閉まった。
朝というのに加えて、一人で食べる朝食は喉がとうせんぼするように食物を通さなくて、加えて食欲もない。しょうがなく、おかずだけをつついたあと戸締りをして家を出た。