死 神 少 女
「あーあ…見られちゃった…。」
「うっ…うッ…るっ…いッ…!」
そこには、壁におさえつけられている結衣と、
その結衣に包丁をふりかざしている魔鬼がいた。
「っ…何やってんだよ!!」
俺は二人のもとへ駆け寄った。
そして、呆然とこちらを見ている魔鬼の腕を結衣から離した。
「るいッ…!!」
結衣は泣きながら俺に抱きつく。
アアシニガミノヒョウテキハユイダッタノカ
「魔鬼…。」
魔鬼は
「終 わ り 」
そう言って妖艶に微笑んだ。
「え…?」
その意味を解釈しようとした、その時、
「カシャンッ…」
甲高い金属音が響く。
それは、
彼 女 の 手 か ら 包 丁 が 落 ち る 音 で し た 。