死 神 少 女

「あーあ…見られちゃった…。」




「うっ…うッ…るっ…いッ…!」














そこには、壁におさえつけられている結衣と、
その結衣に包丁をふりかざしている魔鬼がいた。








「っ…何やってんだよ!!」




俺は二人のもとへ駆け寄った。




そして、呆然とこちらを見ている魔鬼の腕を結衣から離した。





「るいッ…!!」



結衣は泣きながら俺に抱きつく。










アアシニガミノヒョウテキハユイダッタノカ










「魔鬼…。」












魔鬼は




「終 わ り 」


そう言って妖艶に微笑んだ。







「え…?」




その意味を解釈しようとした、その時、







「カシャンッ…」



甲高い金属音が響く。



それは、

彼 女 の 手 か ら 包 丁 が 落 ち る 音 で し た 。



< 37 / 39 >

この作品をシェア

pagetop