死 神 少 女
魔鬼は、膝の力が抜けたかのように、静かに倒れた。






「魔鬼っ!!」




俺は結衣を突き放すと、彼女のもとへ行き、その体を抱きかかえた。






「魔鬼っ!!魔鬼っ…」






「塁…。あのね…私疲れたの。ぜんぶ…。」




「なんでっ…!!なんでだよ…」



「死神は…使命を果たさなかった時、その体は…肉体は…葬られる…」


「大好きだったの…」




その言葉を最後に、彼女は目を閉じた。






俺は、泣いた。
静かに、泣いた。






結衣がこちらに近づいてくる。









嗚 呼 、

何 故



「るい…。」



本 当 に





「その人を、
愛しているの?」






愛 し て い た の に











今宵、君に贈ろう

沢山の血と、最大の月を





「グサッ…」








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