みぃつけた
…俺の目の前に広がったのは、
腹をぐちゃぐちゃに切り刻まれ、
白目を剥いて泡を吹きながら屍となっている康介の姿だった。
俺の足をすくったのも、康介の腹から流れ出ている血液だった。
きゃあぁああぁあ!!
うゎぁあああぁあ!!
追いかけてきた男子たちと紗英子は腰を抜かしてその場にへたれた。
この短時間に、
さっきまで生きていた人間が、
康介が、殺された。
俺は全身に付いた康介の血を、ただ、目を丸くして見ていた。
そんな俺を突き飛ばして、水野は康介のそばに駆け寄った。
「オイ!!こ、康介!!どうしちまったんだよ、オイ!」
「…人の話を最後まで聞かない坂口が悪い。」
義昭の声が廊下中に気味悪く響いた。
「かくれんぼを抜け出そうとする者も、同じことだ。…水野、分かったろ?お前もいずれこうなる」
「黙れェエ!お前になんて殺されてたまるか!!」
水野はいつになく怯えた様子だった。