みぃつけた


義昭は続けた。

「このかくれんぼは、ただのかくれんぼじゃない。お前らへ命の尊さや大切さを思い知らせてやる、命のゲームだ。…だから、精々楽しんでくれ」


「なにが楽しむだ!!」
「水野、そんな口を聞けるのも、今のうちだからな」
矢のように突き刺さる義昭の言葉に、水野は言葉を失った。










パンパン!


義昭の拍手が校舎に響き渡った。

「さぁ、用意はいいか?このかくれんぼに勝って、俺にお前らの大切な命の輝きを見せてくれ。…今から5分後に、携帯の待受画面の時計が動き出す。それまでに隠れるなりなんなりしてくれ。……じゃあ、また明日な」




ブツっという放送を消す音が深く廊下にこだました。

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