本気でハマった女
『宣戦布告しにきたの』
そう言って彼女は、笑って言った。
『魁は、私の男だから。あんたには、渡さない。』
そう言うと私に微笑みかけ、クルッと後ろを向き去って行った。


その時は…変わってる人ぐらいにしか想わなかった。名前の知らない魁のお客さん…不気味に微笑みかけたあの瞬間正直ゾッとしていた。


私は、早足でCLUB silverの近くにあるコンビニへ足を運んだ。このままあそこに立っていたら、なにかが起こりそうな気がしたからだ。


(魁に言った方がいいのかな……でも、告げ口してるようで嫌だしな…)
私は、さっき起きた出来事を雑誌を読みながら魁に言うか、言わないべきか悩んでいた。
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