本気でハマった女
『どーも魁です。今日は、ほんま疲れたからもう帰りたいわ。』
そう言って俺は、名刺を両端に渡した後に真ん中に渡した。
そう、この真ん中に座ってる女が俺が捜してた女。



名前も知らない女。

ただ知ってるのは、俺と悠が住んでる家の近くのペットショップの前でいつも犬を眺めてる女。

毎日毎日…雨の日でも座り込んで犬を眺めてた女。

そんな女を俺は、なぜか半年間気になっていたけど…見かけなくなってしまって捜していた女だった。



『疲れたなら帰れば?』



想像してた回答だ。
『帰りたいんやけどなー気になんねん。』


『なにが?』



『そんなつまらん?別にいいんやけどな。俺に関係ないし。』


『つまらなくはない。普通。なんで?』



そう真ん中に座って無表情で回答してくる女の横に座ってる女が



『実夢…いい加減にしなよ↓仕方がないじゃん悠くん休みなんだから。』


実夢って言うんや…


『別に悠くんが休みだから不機嫌なわけじゃない。ホストは、嘘臭いから嫌いなの』


『ふーん。ホスト嫌いなん?せっかく悠の話ししたろー思って席着いてやったんやけど?俺ホストやしいやなんな?』

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