本気でハマった女

俺が謝ろうと実夢に話しかけようとした瞬間に雫さんが俺の頭を掴み深々とお辞儀をされ
『亮さんすみませんでした！』
一瞬店は、シーンと静まり返ったのがわかった。
すると亮は、なにも言わなかった。怒ってるかも分からない沈黙…それを破ったのが葵さんだった。


『雫くん？魁くん？もう頭あげなよ。こんなことあるでしょ笑っ 実夢ちゃんだって魁と付き合うことがどれだけ大変なのか知らなくちゃやっていけないんだから笑っ』

すると亮は、なにも言わなかった。言わない変わりに実夢に
『実夢今日は、俺葵のところに泊まるから。魁と家でゆっくりしろ。それと…我慢するの止めてみたらどうだ？魁なら実夢のこと任せられるからな。』
頭をポンポンと軽く叩いて、葵さんとキャッシャーに行き帰宅した。


雫さんが
『魁、悠。気をつけて帰れよ。』
そう言って俺らの肩を叩いた。



『実夢？帰るか…』
俺は、その言葉しかでえへん
すると詩織が


『実夢ちゃん！私たちも途中まで帰ろう？』
そう言って実夢の手を引いた。
実夢は、ただ黙って頷いて立ち上がり左手に詩織、右手に俺の袖を掴んでツンツンと引っ張った。


『魁…実夢話しがしたい。』
真剣な顔で言われたんやけど…
なんやろ？俺久しぶりに緊張してるんかな？わかったと頷くことしかできなかった。