flash five*。イケメン達との恋。*
「依南ちゃん!本当のキス」
ゆっくりとあたしに近づいてくる翔太さんを、ひらりとかわしてドアに手をかけた。
「翔太さん荷物ありがとうでした!」
ペコッと頭を下げ、部屋を急いで出る。
よしもうこのまま探検しよう!と思ったら、ばったり日向君に会った。
「あ、依南ちゃん!どうしたの?」
「いや、えっと…ちょっと探検しようかな?って思って」
「そっか、ここのこと全く知らないもんね!じゃ僕が案内してあげるよ!」
「えッ!?」
何か不満?とでも言いたげな顔の日向君が、あたしをじっと見つめた。
ドキッ!
そ、そんな目で見ないでー!!
「依南ちゃん…僕じゃ嫌?僕のこと嫌い?」
「いや、そうじゃないけど……」
「そうじゃないけど?」
真剣な目であたしを見る日向君に、あたしは逃げるようにその場を去った。
ごめん日向君!でも嫌いじゃないよ!
心の中で返事をして、寮内をズンズン歩いていった。